【事業再構築補助金とものづくり補助金の違い】どちらに申し込めばいいか丸わかり
事業再構築補助金とものづくり補助金どっちに申し込めばいいですか?
補助金申請サポートをしていると、このようなお声をたくさんいただきます。たしかに補助金に慣れていないと、違いはわかりにくいと思います。
本記事では、補助金申請のプロであるFDWORKが、事業再構築補助金とものづくり補助金の違いを解説します。どちらの補助金を使うか悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
なお本記事は、中小企業庁の事業再構築補助金公募要領(第11回)とものづくり補助金公募要領(第16回)をもとに執筆しています。より詳しい内容を知りたい方は、公募要領をご確認ください。また本記事の内容は、事業再構築補助金の成長枠・ものづくり補助金の通常枠について記載しています。その他の枠については、公募要領をご覧ください。
◎事業再構築補助金とものづくり補助金の違い
◎事業再構築補助金とものづくり補助金どちらに申し込めばいいのか
事業再構築補助金とものづくり補助金の概要
事業再構築補助金とものづくり補助金の簡単な説明は以下の通りです。
- 事業再構築補助金・・・新型コロナ・原材料高・水道光熱費高騰などの環境変化により、既存事業が厳しくなった企業が、新しい事業に挑戦するための補助金
- ものづくり補助金・・・中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金
事業再構築補助金は新しい事業を対象とした補助金、ものづくり補助金は設備投資を支援する補助金です。それぞれの概要について詳しく解説します。
事業再構築補助金の概要
補助対象者 | ① 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】 ② 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。補助金額が 3,000 万円を超える案件(卒業促進枠又は大規模賃金引上促進枠に合わ せて申請する場合は、合算で補助金額が 3,000 万円を超える案件)は認定経 営革新等支援機関及び金融機関(金融機関が認定経営革新等支援機関であれ ば当該金融機関のみでも可)の確認を受けていること【認定支援機関要件】 ③ 補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年率平均 4.0%以上増加、又は従業員 一人当たり付加価値額の年率平均 4.0%以上増加する見込みの事業計画を策 定すること【付加価値額要件】 ④ 取り組む事業が、過去~今後のいずれか 10 年間で、市場規模が 10%以上拡 大する業種・業態に属していること【市場拡大要件】 ⑤ 事業終了後 3~5 年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること【給与総額増加要件】 ※成長枠は、卒業促進枠、大規模賃金引上促進枠のいずれかに同時に申請するこ とが可能です。 |
補助対象経費 | 建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費 |
補助上限金額 | 最大8,000万円 |
補助率 | 原則2/3 |
大きな特徴としては、コロナ以前から売上が下がっている企業を対象としている点です。決算書などで売上が下がっていることが証明できなければ、補助の対象になりません。
ものづくり補助金の概要
補助対象者 | <以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定することが必要> ・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加。 (被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年 率平均1%以上増加) ・事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、 毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする。 ・事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加。 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
補助上限金額 | 従業員数 55人以下 :100万円~750万円6人~20人:100万円~1,000万円21人以上 :100万円~1,250万円 |
補助率 | 1/2、小規模企業者・小規模事業者、再生事業者2/3 |
ものづくり補助金は補助対象者が広い点が特徴です。順風満帆な企業でも使える点が、事業再構築補助金との大きな違いですね。
事業再構築補助金とものづくり補助金の違い
事業再構築補助金とものづくり補助金には、主に以下のような違いがあります。
- 対象者の違い
- 金額の違い
- 経費対象の違い
- 審査項目・加点項目の違い
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
金額の違い
補助金の上限額は、事業再構築補助金が最大8,000万円、ものづくり補助金が最大1,250万円です。そのため1,250万円以上の補助金を受け取りたい場合、事業再構築補助金を選ぶことになります。補助金に申し込む前に、どのくらいの金額が必要になりそうか試算してみましょう。
経費対象の違い
事業再構築補助金の経費対象には、建築費、広告宣伝・販売促進費、研修費がありますが、ものづくり補助金にはありません。そのためこれらの経費を対象にしたい場合は、事業再構築補助金を選ぶことになります。
何に経費を使うのか事前に確認して、どちらを選べばいいか決めましょう。
対象者の違い
事業再構築補助金は、付加価値額増加・給与総額の増加などの条件があります。簡単に言うと事業再構築補助金の方が条件が厳しいです。そのため応募要件を満たせるかどうか、しっかりと見極めましょう。
審査項目・加点項目の違い
どちらの審査項目にも事業としての適格性、事業化面、政策面があります。違いとしては事業再構築補助金には再構築点、ものづくり補助金には技術面があります。
事業再構築補助金は市場のニーズを捉えているか、地域のイノベーションに貢献しているかなど、事業が伸びるかどうかに焦点が置かれています。一方ものづくり補助金は新製品・新サービスの革新的な開発となっているかなど、技術に焦点が置かれています。このあたりは事業計画書の書き方にも違いがありますので、公募要領を確認しましょう。
またものづくり補助金の加点項目には、「パートナーシップ構築宣言を行っている事業者」が含まれているなどの違いもあります。審査項目・加点項目に違いがありますので、事業計画書の書き方には注意しましょう。
それぞれの審査項目・加点項目は、下記記事に詳しくまとめています。よろしければ、そちらの記事も合わせて
事業再構築補助金とものづくり補助金の採択事例
補助金申請サポートをするFDWORKでは、事業再構築補助金・ものづくり補助金どちらの申請支援にも対応しています。ここからはそれぞれ採択された事例を紹介します。
事業再構築補助金の採択事例
ホテル・商業施設の設計・デザインをおこなうエールテック株式会社。新たに富裕層向け住宅・施設のプロデュースの事業を始める際に、事業再構築補助金を利用しました。
事業再構築補助金に採択されるためには、どのように事業を成功させるかのストーリー構築が必要です。以前は曖昧だった事業計画をブラッシュアップすることで、無事事業再構築補助金に採択されました。
エールテック株式会社の詳しい採択事例は、以下の記事で詳しくまとめています。よろしければこちらも参考にしてください。
ものづくり補助金の採択事例
大阪で補聴器の販売をおこなうThe補聴器専門店。耳型を3Dスキャンする設備・防音室などを導入するため、ものづくり補助金を利用しました。
ものづくり補助金によって補聴器の販売が促進され、付加価値向上につながりました。またこの時作った設備によって、認定補聴器専門店の認証を受けることもできました。
The補聴器専門店の詳しい採択事例は、以下の記事で詳しくまとめています。よろしければこちらも参考にしてください。
事業再構築補助金とものづくり補助金どちらに申し込めばいいのか
最後に事業再構築補助金・ものづくり補助金どちらに申し込むか悩んでいる方に向けて、どちらに申し込めばいいのか解説します。それぞれにおすすめの企業を紹介しますので、自社に合った補助金を申し込みましょう。
事業再構築補助金がおすすめの企業
- 付加価値額増加・給与総額増加などの要件を満たせる
- 1,250万円以上の補助金を受けたい
- 建築費、広告宣伝・販売促進費、研修費で経費を使いたい
金額の大きな投資を考えている企業には、事業再構築補助金がおすすめです。ただし付加価値額増加・給与総額増加などの要件を満たしているかどうか確認しましょう。
ものづくり補助金がおすすめの企業
- 付加価値額増加・給与総額増加などの要件を満たすことが難しい
- 生産性を上げるための投資をする
付加価値額増加・給与総額増加などの要件を満たすことが難しい企業の場合、ものづくり補助金を選ぶことになります。またものづくり補助金は生産性向上のための補助金なので、そのための設備投資などを考えている場合に適しています。
補助金の申請はFDWORKへ
事業再構築補助金とものづくり補助金は、それぞれに特徴があります。違いをしっかりと考えて、最適な補助金に申請をしましょう。
またどちらの補助金に申請すればいいか悩んでいる方は、ぜひ一度FDWORKにご相談ください。FDWORKはこれまで4年間で250件以上の申請サポートをおこない、採択率100%を誇っています。補助金のことを知り尽くしているからこそ、採択率100%を維持できています。もし補助金の申請でお困りであれば、ぜひ無料相談をご利用ください。ものづくり補助金の採択を全力でサポートさせていただきます。
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