ものづくり補助金の審査項目を審査通過率100%の認定支援機関が徹底解説

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ものづくり補助金の審査項目について詳しく知りたい

ものづくり補助金の審査に通過するためには、審査項目について詳しく知らなければなりません。審査項目の内容を事業計画書に反映しなければ、審査に高確率で落ちてしまいます。

本記事では、ものづくり補助金の審査項目について、補助金支援会社FDWORK代表山本が解説します。FDWORKはこれまでものづくり補助金の審査通過率100%を誇っています。審査項目についてもどこよりも詳しく把握していますので、ぜひ参考にしてください。

なお本記事は、中小企業庁のものづくり補助金公募要領(第16回)をもとに執筆しています。より詳しい内容を知りたい方は、公募要領をご確認ください。また本記事の内容は、ものづくり補助金の通常枠について記載しています。グリーン枠などその他の枠については、公募要領をご覧ください。

▼この記事を読んでわかること

◎ものづくり補助金の審査項目にはどんなものがあるのか

◎審査項目をクリアするためのコツ

◎ものづくり補助金の審査をクリアした事例

目次

ものづくり補助金の審査項目とは

ものづくり補助金の公募要領には、以下の審査項目が記載されています。

  1. 補助対象事業としての適格性
  2. 技術面
  3. 事業化面
  4. 政策面

これらの審査項目には、それぞれ詳しく記載すべき内容があります。そしてこの審査項目は、すべて事業計画書に盛り込まなければなりません。審査項目が事業計画書にない場合、審査に落ちる可能性が高くなります。

そのためものづくり補助金の審査に通過するためには、審査項目について詳しく理解しておく必要があります。これからものづくり補助金に挑戦する方は、それぞれの審査項目について理解しておきましょう。

ものづくり補助金の審査項目4点

ものづくり補助金の審査項目には、以下の4点があります。

  1. 補助対象事業としての適格性
  2. 技術面
  3. 事業化面
  4. 政策面

それぞれの項目について詳しく解説していきます。

補助対象事業としての適格性

「5.補助対象事業の申請要件、申請枠及び補助率等」を満たすか。3~5年計画で「付加価 値額」年率平均3%以上の増加等を達成する取組であるか。なお、「応募者の概要」に記載いた だいた内容は、審査に考慮されません。

「5.補助対象事業の申請要件、申請枠及び補助率等」は、以下のように定義されています。

<以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定することが必要> 

・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加。 (被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年 率平均1%以上増加)

・事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、 毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする。 

・事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加。

この中で特に注意が必要なのが「給与支給総額を年率平均1.5%以上増加」という項目です。3年間平均で給与支給総額を1.5%以上増加ということは、3年後給与支給総額が4.5%増えているということ。給与は一度上げたら下げることが難しいので、今後も上がった給与を支払い続けることになります。従業員が多くなればなるほど負担が増えるので、申請前に給与が増えたときのシミュレーションをしておきましょう。

また付加価値額とは、「営業利益+人件費+減価償却費」のことを指します。売上・利益が伸びる計画であれば、年率平均3.0%~5.0%以上を達成できることが多いです。逆に達成見込みが難しい場合、計画自体を見直すことを考えた方がいいでしょう。

ちなみにものづくり補助金には、通常枠以外にも枠が用意されています。通常枠はあまり制限がなく申請もしやすいですが、他の枠と比べて補助率が低いというデメリットもあります。どの枠に申請すればいいかわからないという方は、FDWORKにご相談ください。

技術面

① 新製品・新サービス(既存技術の転用や隠れた価値の発掘(設計・デザイン、アイデア の活用等を含む))の革新的な開発となっているか。「中小サービス事業者の生産性向上 のためのガイドライン」又は「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指 針」に沿った取組であるか。 

② 試作品・サービスモデル等の開発における課題が明確になっているとともに、補助事業 の目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか。 

③ 課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか。 

④ 補助事業実施のための技術的能力が備わっているか。 

例えば②「試作品・サービスモデル等の開発における課題が明確になっている」「課題の解決方法が明確かつ妥当」という2つの項目があります。これをしっかり伝えるためには

  • 課題をきちんと書く。開発における課題なので、会社における課題とは違うことに注意。
  • その課題を導入する設備で解決できるという内容を書く

等を事業計画書に書く必要があります。

そして1番重要な点が、「革新的な開発になっているか」ということ。他社と同じような内容では、不採択になりやすい傾向にあります。審査の点数に関係なく「他社と類似している」というだけで不採択になることもあります。自社だけ、同県では自社だけ、などの独自性を事業計画書に盛り込むと、審査に通過しやすくなります。

事業化面

① 補助事業実施のための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見等)や最近の財務 状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の 調達が見込まれるか。

② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与する ユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。クラウドファンディング等を活用し、市場 ニーズの有無を検証できているか。 

③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの 遂行方法及びスケジュールが妥当か。 

④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、そ の実現性等)が高いか。  

例えば②「クラウドファンディング等を活用し、市場ニーズの有無を検証できているか」という項目の場合があります。これは「クラウドファンディング等」なので、クラウドファンディングを使わなくても問題ありません。

  • 何かしらの方法(ヒアリング、アンケート等)でニーズの有無を調査する。
  • その結果、ニーズが確実にあるということを説明する

ということが事業計画書に盛り込まれていれば大丈夫です。

このように審査項目1つをとっても、捉え方によって書ける内容が変わってきます。

また全体を通して重要なのは、「ちゃんと儲かりそうか」という点です。国としては補助金を出すからには、ちゃんと利益を出してもらって税金を納めてもらう必要があります。そのためしっかりと利益を出すことを大前提として、伝える必要があることを頭に入れておきましょう。

社長1人では考えが煮詰まってしまうことも多いですが、弊社のような支援会社であれば審査項目を理解したうえでサポートが可能です。自社だけでものづくり補助金を通すことが難しい場合、FDWORKにご相談ください。

政策面

① 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等や雇用に対する経済的波 及効果を及ぼすことにより地域の経済成長(大規模災害からの復興等を含む)を牽引する 事業となることが期待できるか。 

※以下に選定されている企業や承認を受けた計画がある企業は審査で考慮いたします。

 ○地域未来牽引企業(https://www.meti.go.jp/policy/sme_chiiki/chiiki_kenin_kigyou/index.html)

○地域未来投資促進法に基づく地域経済牽引事業計画(https://www.meti.go.jp/policy/sme_chiiki/miraitoushi/jigyou.html)

② ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格 な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有 しているか。 

③ 異なるサービスを提供する事業者が共通のプラットフォームを構築してサービスを提供 するような場合など、単独では解決が難しい課題について複数の事業者が連携して取組む ことにより、高い生産性向上が期待できるか。異なる強みを持つ複数の企業等(大学等を 含む)が共同体を構成して製品開発を行うなど、経済的波及効果が期待できるか。また、 事業承継を契機として新しい取組を行うなど経営資源の有効活用が期待できるか。

 ※以下のピッチ大会出場者は審査で考慮いたします。 

○アトツギ甲子園(https://www.meti.go.jp/press/2022/11/20221104008/20221104008.html

④ 先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、環境に配慮した事業の実施、経済社 会にとって特に重要な技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、我が国のイ ノベーションを牽引し得るか。 

⑤ ウィズコロナ・ポストコロナに向けた経済構造の転換、事業環境の変化に対応する投資内容で あるか。また、成長と分配の好循環を実現させるために、有効な投資内容となっているか。

事業化点、再構築点の内容と似ている項目もありますが、政策点の部分では改めて言及することをおすすめします。

例えば②「グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。」という内容があります。これはあくまでも「潜在性が有るか」を聞いているので、現時点でグローバルへ進出していなくても問題ありません。事業計画書では将来的に、グローバルへの広がりがあるということを説明します。

FDWORKでは、このように審査項目を詳しく精査しています。そして企業へのヒアリングをもとに、精度の高い事業計画書を作成します。ものづくり補助金の審査に通過したい方は、お気軽にお問い合わせください。

ものづくり補助金に採択された事例

FDWORKでは、これまで4年間で250件を超える補助金申請をサポートしてきました。その中からものづくり補助金に採択された事例を2社紹介します。これからものづくり補助金に挑戦しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

株式会社ハピセ

ものづくり補助金採択事例

会社名:株式会社ハピセ

業界・業種:自動車販売・修理・車検

補助金申請した事業:自動車工場の設備導入

補助金の金額:約1,000万円

広島県で自動車販売・修理・車検の事業をおこなう株式会社ハセピ。自動車工場で使用する設備導入のため、ものづくり補助金を利用しました。

設備を利用することで修理・車検の生産性が上がり、付加価値額向上につながりました。設備導入を利益につなげる事業計画書を作ったことで、審査に通過できたと思われます。株式会社ハセピは、その後事業再構築補助金も申請して採択されています。

ハセピ株式会社の詳しい採択事例は、以下の記事で詳しくまとめています。よろしければこちらも参考にしてください。

The補聴器専門店

ものづくり補助金採択事例

会社名:The補聴器専門店

業界・業種:補聴器の販売

補助金申請した事業:耳型を3Dスキャンする設備・防音室など

補助金の金額:約260万円

大阪で補聴器の販売をおこなうThe補聴器専門店。耳型を3Dスキャンする設備・防音室などを導入するため、ものづくり補助金を利用しました。

ものづくり補助金によって補聴器の販売が促進され、付加価値向上につながりました。またこの時作った設備によって、認定補聴器専門店の認証を受けることもできました。

The補聴器専門店の詳しい採択事例は、以下の記事で詳しくまとめています。よろしければこちらも参考にしてください。

ものづくり補助金の審査項目をクリアするコツ

ものづくり補助金の審査項目・成功事例をもとに、審査項目をクリアするためのコツをまとめました。

  • 審査項目をしっかり理解する
  • 主観的でなく客観的な視点で見る
  • 取引先や第三者の協力を得る
  • 他社の採択事例を参考にする

それぞれ詳しく解説していきます。

審査項目をしっかり理解する

審査項目は全て、事業計画書に反映させなければなりません。そのため多数ある審査項目を全て理解しておく必要があります。それぞれの審査項目について確認し、自社であればどのようにクリアできるかを考えてみましょう。

そして実際やってみるとわかるのですが、自社だけで全ての審査項目を理解する難易度は高いです。しかし「自社では審査項目をクリアできないと思っていたが、プロから見るとクリアできる」そんな状況も多々見受けられます。審査項目の理解が難しければ、一度FDWORKにご相談ください。プロのサポートがあれば、審査に通ることも多々ありますよ。

主観的でなく客観的な視点で見る

事業計画書は主観的でなく、客観的な視点で書く必要があります。「この機械を導入すれば、売上アップにつながる」と言われても、審査員は納得しません。

事業計画書を書くときは「〇〇を導入すると、従来より商品生産のスピードが20%上がり製品のクオリティも高くなります。〇〇を導入している企業は長野県にはまだなく、他社に先駆けて導入することで、市場での優位性が作れます。結果として売上が10%上がる試算です。」のような客観的な視点が重要です。事業計画書を書くときには、主観的でなく客観的な視点を大切にしましょう。

取引先や第三者の協力を得る

ものづくり補助金の事業計画書は、自社だけで完成させる難易度が高いです。そのため取引先や第三者の協力を得ることをおすすめしています。

例えば市場規模・ニーズの分析などは、支援会社の方が得意なことが多いです。事業計画書作りは第三者であるプロにまかせて、自社では新規事業作りに集中する。こうした体制を作ることで、事業の成功確率が高まります。

他社の採択事例を参考にする

ものづくり補助金のホームページでは、他社の採択事例が紹介されています。事業計画書も公開されていますので、参考にすると採択率が高まります。

また弊社FDWORKでは、さまざまな業種のものづくり補助金採択事例があります。これまでの経験をもとに最適な事業計画書を作成しますので、お気軽にご相談ください。

ものづくり補助金の審査項目をクリアするならFDWORK

ものづくり補助金の審査項目は多数あり、それら全てを事業計画書に盛り込む必要があります。実際やってみるとわかりますが、審査項目を全て盛り込んだ事業計画書作りは難易度が高いです。

そのためFDWORKのような支援会社に、事業計画書作りを依頼することをおすすめします。FDWORKではヒアリングをもとに事業計画書を作るので、御社がかかる時間は10時間程度です。事業計画書作りはプロに任せて、新規事業に集中しましょう。

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この記事を書いた人

事業再構築補助金とものづくり補助金の申請サポートのプロフェッショナル。4年間で250件以上の申請サポートを実施し、採択率100%を誇ります。中小企業診断士の資格保有。事業再構築補助金の認定経営革新等支援機関です。

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